「遺伝子診断・・・本当にとるの?」

2013年8月5週号に掲載したコラムです。

アメリカの女優、アンジェリーナ・ジョリーが遺伝的にがんになりやすいから、という理由で乳房を切除した。まだ乳がんにもなっていない健康な乳房をだ。これに違和感をもった人は、どれほどいたのかは私にはわからないが、少なくとも私は強い違和感を持った。ここまでやるとは…いくらお金があるからと言っても馬鹿げていると思った。ところが、日本でもそれが始まるらしい。これには正直驚いた。がん専門医も、とうとうがん医療の限界を感じたのか…と。そして、これに対して問い合わせも多いらしい。

 
がん遺伝子を持っていたとしても、あくまで確率が高いというだけで、絶対にがんになるわけではない。アンジェリーナ・ジョリーの場合87%の確立だったそうだが、13%の方に入ればいいんじゃないの?と思ったのは私だけだろうか。がんになる原因はいろいろあって、強烈な発がん物質と接する環境にいれば話は別だが、通常一つの原因だけでがんになるわけではない。タバコは間違いなく肺がんの危険因子で、タバコを吸えばがんになる確率が2倍になると言われているけれど、吸ってがんになる人もいれば、吸ってもがんにならない人もいる。何が違うのかは分からないけれど、ストレスの多い生活も一因のようだし、食習慣も一因のようだ。高脂肪・高蛋白の食事はがんを促進するし、油の質によってもがんを促進することは分かっている。まずそういう点を改めて、自分で努力するというのが先ではないだろうか。いくらがんになる可能性の高い臓器を取り去ったところで、おいしいものばかりを食べるいい加減な生活を続けていれば、別のがんにかかるってことだってあり得る。現に遺伝子変異がないのにがんになる人の方が圧倒的に多い。そう考えると、安心のために予防的に臓器を切り取るなんて、ばかばかしく思えてくる。自費で勝手にやるならまだしも、今後保健適応になって、みんなの医療費を使う事だけはやめてほしい。遺伝子検査が有用な人もいるので、否定する気はないが、こういう使い方はどうかと思う。がんになる確率が高いと聞けば、動揺するのは当たり前。動揺せずに正しい方策がとれる人はいいのかもしれないが、迷うようなら検査などすべきではないと思う。
 
まずは、命を粗末にするような食事をやめて、健康になれる食事をすればいい。そもそも、日本人と西洋人では持っている遺伝子が違い、腸の長さも違うので、その違いを理解する必要がある。日本人が西洋人のような食生活をすれば、間違いなく病気になる。がんではないかもしれないが、糖尿病や高脂血症などのいわゆる生活習慣病になる。がんも生活習慣病の一つとされているので、この延長上にあることは間違いない。私は『日本人にはやっぱり和食が合っている』と思う。ご飯・味噌汁・野菜・海藻・きのこ・魚をきちんと食べることが一番簡単な食生活改善だと思う。味噌汁に入れてしまえば、野菜・きのこ・海藻は摂れてしまう。味噌汁が面倒な時は、豆腐・納豆を食べればいい。野菜が手に入らなければ、漬物でいい。やってみれば、超簡単。いつでも出せるように常備しておくだけのことだ。
食事に気を配り、適度な運動をして、しっかり休養をとるような努力をした上で、がんになってしまったならば、それは自分の運命と受け入れるより仕方がない。今回のことは、自分の運命を受け入れられないという事が、根本にあるように思えて仕方がない。受け入れられないから、遺伝子検査して、最先端の科学で何とか自分の運命を変えようとジタバタしているように思えてならない。
 
そして、農薬の問題とも似ている気がする。病気になってもいないのに、病気になるかもしれないと恐れて農薬をまく。土壌に混ぜ込む。土を丈夫にする方が先じゃない?と思うのは私だけだろうか。
 
稲川
 


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